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クラウディング・アウト(Crowding out)

クラウディング・アウト(Crowding out)とは、金融市場から政府が大量の国債を発行して資金調達をしようとすると限られた金融市場の中で資金需要が増大し、金利を押し上げることになって民間の資金調達が抑制されてしまう現象のことを言います(「Crowding out」はもともと「押しのけ効果」のような意味があります)。金利が上がると政府が調達する分には問題が無いのですが、民間が調達するには企業が借りても採算を採るのが難しくなるので借りれなくなり、また個人もローン金利の上昇で消費が控えられてしまうという風に市場から押し出されてしまうということを表しています。


この、クラウディング・アウトを提唱する人は政府が国債を増発して財政出動し、景気刺激を行ったとしても、金利の上昇により景気の回復にはならず、インフレ率の上昇だけに終わるということを言っています。しかし、いかなる状況においても政府が国債を大量発行すればクラウディング・アウトが発生するとは限らないという例があります。


日本国債の10年債利回りの推移

上の図は日本国債の10年債利回りの推移チャートですが、バブルの絶頂期には8%を超えていた長期金利が、バブル崩壊後には政府が莫大な国債を発行したにもかかわらず、金利は下がる一方で、とうとう1%を切ってしまいました。これは日本がデフレに陥り、金融市場で資金の借り手が少ないために政府が金融市場から大量の資金調達をしても資金需要の逼迫にはならず、金利が上昇しない、つまりクラウディング・アウトが発生しなかったことを表しています。


逆に見るとバブルの絶頂期には資金需要が大きいところで政府が金融市場から資金を調達したために、クラウディング・アウトが発生してバブル崩壊を招いたとも言えます。このような歴史から、インフレ状況下で政府が金融市場から資金調達をしようとするとクラウディング・アウトが発生するが、デフレ状況下では借り手が少ないから発生しないということが見て窺えます。

クラウディング・アウト

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