初心者のためのネット株入門

PTS夜間取引(時間外取引)

夜間取引

夜間取引はPTS(Proprietary Trading System)というジャパンネクスト証券株式会社(旧名:SBIジャパンネクスト証券株式会社)の私設取引システムを介して行われています。

夜間取引によって日中は仕事をしているため場中に取引ができない人が夜間に売買したり、アメリカの動向を見ながら売買したり、決算の結果や投資家情報の発信を見てすぐに売買することができます。

便利でおもしろそうな夜間取引ですが、注意点もいろいろあるのでよく理解してから利用しましょう。



夜間取引の注意点

夜間取引は注意して利用しないと思わぬ損失を被ったりすることがあります。どのようなケースが危険なのかまとめてみました。


値動きが激しくなることがある

夜間取引に参加しているのは個人投資家であるため、売買数量が非常に少ない(流動性が低い)です。そのため株価が大きく変動しそうな決算などの企業情報が出ると極端な値動きをすることがあります。証券取引所では国内外の投資家や機関投資家が参加するために十分な流動性が確保でき、その結果として適正な株価が形成されます。それが少人数だとパニック的な株価が形成されることがあるので、惑わされないように注意してください。


翌日の株価の参考にはならない

夜間取引での株価は翌日の株価の値動きの参考になるものでは無く、翌日の証券取引所の値動きとは全然関係ありません。夜間取引で高かったから翌日も高いかと言うとそうでなかったり、逆に夜間取引でそんなに高くなかったのに翌日にすごく高いなんてこともあります。なので夜間取引の株価を真に受けて取引をすると不要な損失を被ることがあります。


悪意のある注文がある

参加者が少ないので注文が出されている銘柄も少ないのですが、そんな中で故意にすごく高い価格で売り注文を出したり、すごく安い価格で買い注文を出していたりすることがあります。他の注文が無いため、勘違いや発注ミスをするとそんな注文が約定してしまい、大損してしまうこともあります。夜間取引ではより慎重な発注が必要です。



夜間取引のルール

夜間取引が行われている時間帯

夜間取引は現在ジャパンネクストPTS(JNX)だけが取り扱っています。夜間取引は証券取引が行われた日の夜間に行われていて、SBI証券で取引する場合、取引時間は16:30から23:59です(ナイトタイム・セッション)。証券取引所が休場の夜間はやっていませんのでご注意ください。また、時間外取引としては8:20から16:00の間も行われています(デイタイム・セッション)。


夜間取引の売買ルール

注文ができる時間帯は取引時間中だけ(16:30~23:59)です。取引時間が始まる前に前もって注文しておくことはできません。取引時間中に成立しなかった注文は翌日へ持ち越されることなく失効します。

夜間取引では信用取引はできず、現物取引のみになります。口座は一般口座、特定口座、NISA口座を指定することができます。

注文方法は指値注文のみで、成行や逆指値のような注文はできません。呼値の単位については以下のようなPTS独自のものになりますが、制限値幅については証券取引所のルールに準じます。また、PTS独自のルールにより、売買の停止又は制限が行われる場合があります。

PTS取引での呼値の単位

夜間取引ができる証券会社

夜間取引が可能な証券会社は、SBI証券、楽天証券、松井証券です。それぞれの詳細については以下のようになります。

SBI証券
手数料 夜間取引については無料。
取引時間 16:30 ~ 23:59
楽天証券
手数料 「超割コース」の場合は約定ごとに現物取引手数料が適用されるが、
「いちにち定額コース」の場合、
夜間取引の手数料は翌営業日の日中取引と合わせて算出される。
取引時間 17:00 ~ 23:59
松井証券
手数料 夜間取引の手数料は翌営業日の日中取引と合わせて算出される。
取引時間 17:30 ~ 23:59



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